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移月 

Je prie pour ton bonhrur ~ A―MEN ~
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感情電池

乾いて飢えたその泉は
もう世界を映さない

ただ無機質なスポットライトが
瓦礫の底を撫でていく



夜を創っても
風など生まれなくて





掻き抱いたその土は
カサカサとひび割れて
崩れ落ちていく





噛み締めた
ざらつくその苦い砂利
食指さえ動かずに

仰げば空には
あけない闇が鎮座する




その事にさえ
泉は響かないのだ





もう、雨さえ降らない
モノクロの幸せな世界
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裸の王様

幼い頃から裕福で
何不自由など無い暮らし
いったいそれが何になる

周りに群がるのはハイエナばかり
いっそシマウマなら群れれたものを
用意された椅子は一つ
守り続けるしかない

弱音など吐けば
恩を高く売られて
驕ったふりでもすれば
後ろ指差されて


常に眉は斜め45°
眉間に深いシワ
余裕のふりももう慣れて
気付けばお決まりの社交辞令
お高い時計に車
名前に恥じないブランド品
さり気に飾って心に鎧
身に着けるは処世術
笑顔で相手の真意を探る

嗚呼
いつ止まるのだこの足は
走り続けて
それでも足りない

息も出来ないほどのスリル
嫌いじゃないけど
もう何年青空を見てないだろう

温もりを求めて
足元の猫を抱く
日向の匂いのしない猫
深い闇を溶かした瞳で


嗚呼
それも束の間の安息



心の中の水溜りは
干上がることを知らずに
きっともう腐って淀ん異臭を放つ





なぁ
裸の王様
空から見てるんだろう?

そして嘲ってるんだろう


用意された、椅子一つ
お前にやるから、もう降りてもいいか



馬鹿で我武者羅に
生きてみたくなったんだ


苦しいって泣き言言って
心のうちを明かして
仕事に追われてみたり
普通の食事を美味しいと言って
ホームドラマに涙流して
大空を眺めたり
たまに無茶したり
そして時々投げ出して
誰かに甘えてみたり






            ―――そうやって生きてみたいんだ

100と10 ~君とあの仔~

君と居れば
    幸せで

僕の全てが
   埋まるほど

心の全てが
   満ちるほど


だから

その幸せは
   あの仔にあげるよ




君と居れば
  僕は幸せで

他に何も
  要らなくなるけど

僕の100は君だから
君が居ないと僕は0だから

僕を望んでくれるなら
あの仔と一緒に居るんだよ




あの仔と居て感じる
      幸せの10を・・・

あの仔が
  選んでくれた僕と

僕がほんの少しでも
  あの仔に与えられる幸福と


君が僕に与えてくれる
        幸せの100を
あの仔に少しでも
        与えられるように


だから僕は
   あの仔を選ぶんだ・・・




そして、ねぇ
僕がからからに乾いたら

君に会いに行くから


そうしたら、お願い
どうか君で僕を満たして


それまでは
あの仔と居るから

あの仔にずっと
   僕を与え続けるから


僕が0になった
   その時には・・・。
     



愛されたいんだ
   想われたいんだ

誰より優しい
   そのぬるま湯で

心を溶かして・・・


いつも乾く心に
膿んだ傷がジュクジュク痛む
求めてばかりで
赤色の涙を
溜め込んで


嗚呼


私こそが不幸のようで
愛されては
いないようで


溜め込む涙は
雲になれずに






  それでもきっと
      これは私の器


きっと私に与えられている器の
100%の幸せが君の80%で
君に与えられてる100%は
私には溢れてしまう量


             それが私の器


だとしたら
ねぇ

私は誰に救いを求めれば良いのですか?



嗚呼


私はきっと
求めることばかり一人前で・・・


ねぇ
周りにどれ程光を与えられてるだろう?






嗚呼


私に今与えられてる
この目に見えない幸福が
身に余るほどだったとして


ねぇ
私はどうしてそれを感じることが出来ないのだろう?




愛されたいの
  想われたいの


ぬるま湯のような優しさで
        包んで欲しいの



でもきっと
   私は私に与えられるべきその幸せの許容量を
目いっぱい受けている


それに溺れられないのは
まだ心が盲目だからね・・・。


だからきっとこの心が痛むのね



                        与えられるもの
                             そのすべてが私の器

背中

あなたがどんなに自分を嫌おうと
あなたがあなたの毛皮をかぶる限り
何も変わりはしない

あなたが猫でも犬でも
豹や鼠やイルカ
例え虫であったとしても
あなたはあなたなのだろう

あなたが今、泣いていても
疲れてぐちゃぐちゃになっていたとしても
毎日笑顔ですごしても

あなたである事に、変わりはなくて


ならば僕は
偽りで美しく着飾るよりは
傷だらけでも曝け出せる背中が善い

何も語らなくて良いから
その傷一つ一つがすべてを語るから

人はきっと
“産まれた意味”を探す為に産まれて
死なない理由を増やしてくんだろう

例え似た人だとしても
あなたは一人で・・・

だからあなたは居るんだろう


自分で背中は見れないから
他人の表面ばかりを見て羨むけれど
自分を知れば
自分を愛さなければ
相手を受け入れることも
認めることも出来なくて

あなたの抱える
痛みも傷も
そのすべてを、僕は
解ることは出来ないかもしれない
例えそうでも
ほんの少しでいい・・・
僕にも預けてほしいんだ

あなたの背中は傷だらけで
不器用で

それでも、あなたがあなたである
その事を誇るなら
僕はあなたを愛すだろう

どんな豪華な服で着飾る
どの人よりも
僕はあなたを誇るだろう
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