移月　

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2024/05/06 (Mon)

感情電池

乾いて飢えたその泉は
もう世界を映さない

ただ無機質なスポットライトが
瓦礫の底を撫でていく

夜を創っても
風など生まれなくて

掻き抱いたその土は
カサカサとひび割れて
崩れ落ちていく

噛み締めた
ざらつくその苦い砂利
食指さえ動かずに

仰げば空には
あけない闇が鎮座する

その事にさえ
泉は響かないのだ

もう、雨さえ降らない
モノクロの幸せな世界

2010/08/08 (Sun) 藍 Trackback() Comment(1)

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無題

~訳~

乾いて餓えてしまったその心では
もう感情さえ感じない
ただ、機能だけしているその瞳が
色の無い世界を“映している”だけだ。

瞳を閉じたところで希望など感じることも無くて・・・。
昔を思いおこそうにも、当に忘れ、残った後悔にも、琴線は触れなかった。
未来を見ようとしても闇が道を隠して、進むことも出来ずに。

その事にさえ、心は気付かない。
もう、泣くことさえないかつての子供は。
ただ、今をこなしていくだけの、面白みさえない日常を選んで生きていく。

氷雨 2010/08/08(Sun)22:34:02 編集

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