移月
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半径60cm
中指の先に有るものは・・・
未来だろうか?
じゃぁ
この、掌をめいっぱい萎縮させて
覆った闇の中にあるものは・・・
過去か?
天を仰ぎ
前を見据え
地を歩む
笑えるほどまっすぐ進めるのは
今が朝だから
この、半径60cmを手探りで進む夜は
身体を丸めて息を潜める
朝が来れば夜を恋し
自ら闇を創ったり
夜には明かりを燈して
可動領域を増やしたり
君との半径30mを行ったり来たり・・・
めいっぱい伸ばした中指半径60cm
円を画いてみたりする
移ろう君の確かな永遠
静かな雨に濡れる紫陽花
美しく在り哀しくもある
雨に濡れながら赤・青・紫
春の海泳いで
夏に飛行機雲渡って
君の笑顔に逢いに行く
雨上がり光る水滴
虹に乗って
君の笑顔に逢いに行く
君と出逢った
そんな奇跡は
僕に何を遺しただろうか?
記憶の中を探してみれば
そこかしこに君との思い出
秋は嵐駆け抜けて
冬の陽だまりまどろんで
無かったことには出来ない
君がこの雨の中
流れていっても
愛した記憶は消えないだろう・・・?
ざわめく水面じゃ
僕の顔は映らない
強くなる風に
君の香りは残らない
春には海を
夏には雲を
秋には嵐を
冬には陽を
今の僕に、虹を
君が枯れる、その瞬間
君は何色ですか?
僕の色を纏わなくていい
教えてください
教えてください
だから神様
お願いだから
早く雨を止めて
早く虹を下さい
あの子に逢いたい・・・
今すぐ逢いたい
もしも願いが叶うなら
なんて言葉(セリフ)
言わなくていい
ただ何も語らず
側に居て
信じるのが怖いんじゃない
僕は君が恐い
傷口を舐めるように優しい言葉で
僕を慰めないで
ただ寄り添う闇のように
側に居るだけでいい
傷口を舐め合う
痛みをどうか与えないで
瞳を閉じ画く闇に
君の銀河を掲げておくれ
手を伸ばしても摑めなくていい
魅せてくれるならそれが善い
夜が恐いんじゃない
その優しさが怖い
ぬるく優しく
包まなくていいから
ただ空気のように側に居て
言葉さえ発する事無く
僕にその名を与える事無く
進まず止まらず
僕の吐く息のごとく
ただ側に居て
突然変異
闇を切り裂く紅き瞳
確かに存在する
この感情を
突然変異(アルビノ)と
何故君は言うの・・・?
嗚呼
饒舌すぎる
苦味を飲み込めば
眩暈を覚え
ねぇ
喉元過ぎれば
爆破して
チリチリと焼け付く
掻き毟れば血は紅く
普通すぎるほどなのに
なぁ
何故こうも白い目で
僕をミル・・・?
同じ空気を吸って
同じ感情を抱いて
同じ性を受けたのに
君は僕を見つけた途端
まるで嘲うかのように
特別視する
見たいのは好奇に満ちた目じゃなくて
聞きたいのは慰めの言葉でもない
白い髪も
棄てられるのなら
とっくに棄てている
同類依存は傷を舐めるだけなのに
結局温もりを求めてしまう
結局は、夜に啼く兎にしかなれない
見付かったら最期
残酷な梟の鋭い爪で
切り裂かれるだけだから
また、声無き兎同士傷を舐め合う
弾
小鳥が跳ねるように
土砂降りの雨
心の音を掻き消して
しとしと
優しい雨音よりも
全てを打ち抜く雨で善い
泥水跳ねる路の上
空を切り裂く銀の糸
沁みこむ雨水
心の泪
さぁさぁ
哀しい音色より
ざぁざぁ
乾いた雨と
濡れた心を
携えて・・・
しとしと
優しい雨よりずっと