美泡 ～ミホウ～

月の光が差し込む世界で
身分違いの恋をした

あなたに近づく術を知らなかったから

自分の一番の才能と引き換えに
自分のアイデンティテーを殺したの

自分らしさを手放して
愛しき人に近づいて

そして共に過ごした日々は


夢のように甘かった・・・。



でも、甘いのはこの考え方ね。



自分の武器を他人に売って
一番の特徴をひた隠して



砂で出来たお城に憧れていたのかも


手には取れなくても近づきたかったの

そんな風に自分を隠していたから
横から攫われちゃったのかな？

住み慣れた環境も棄てて
伝える術さえ失って


どうして幸せに成れるなんて思ったの

私は自分を棄てて
他の物になろうとしたから
泡になって消える運命だったんだね。




好きな人には
自分のすべてで
どうせなら愛されたい

この足が、あなたの世界には不向きでも
この声を、使って

あなたに伝えたい。


そして朝日に消え行く私は
あなたの涙と同じ味



伝える言葉も持たずに
痛みの走る拙い足で
あなたの世界に飛び込んだ私を

間違いだらけでも
愚かでも

この恋に命を懸けた

一瞬でも、同じ場所で目線で
生きることが出来た私を



ど

　う

 か

　お
願

　い

忘
 　　れ

な
  い


　　　で

　・
　　　・
 
・
　・
・
　 ・

・
　・
      。